「ダイエット」「痩せる」というような単語につい反応してしまうことはありませんか?
ふと見た電車のつり革広告やインターネットのバナー広告、まわりの人の会話などで「ダイエット」という単語を聞くと、他のどの単語よりも敏感に反応してしまったり、つい目がいってしまう。
これは、今のあなたの意識が「ダイエット」にあるからです。「そんなことは言われなくてもわかります」と思うかもしれませんが、私たちは「意識する」という行動ひとつで自分の体をコントロールできるのです。
「意識する」という行動は、私たちの人生の中で様々なことに活用できますが、「ダイエット」にだって活用できるのです。
「自己催眠ダイエット」という言葉があります。今回は冒頭に述べた「意識する」という行動と「催眠」という観点からちょっと違った「自己催眠ダイエット」を紹介しましょう。
そもそも「催眠」って?
催眠とは「人工的につくられた睡眠に似た状態である」とされています。
電車の中でウトウトしているような、体も心もリラックスしている状態、読書やスポーツなどに没頭しふと気が付くと何時間も経っていたというようなときなど、物ごとに集中しているときも催眠状態です。
「催眠」と聞くと、特異なものだと思われがちですが、実は誰もが日常的にこの「催眠状態」を体験しているのです。
また、「催眠」という言葉とともに混合されがちな「暗示」は、実は異なったものです。
暗示は、「催眠状態」というリラックスした状態を作り出した上で、相手をいい方向へ導くために「暗示」をかけるもの。催眠状態の方が暗示にかかりやすいというものなので、2つは同義語ではなく、セットになっている言葉だと理解する方がよいでしょう。
この催眠には大きく分けて2種類あります。
一つは、一般的に心理カウンセリングなどで用いられたり、テレビの催眠ショーで見るような、誘導するカウンセラーとクライアント、という関係で行う「他者催眠」。
そして、もう一つは自分自身で催眠をかける「自己催眠」があります。どちらにしても、「催眠」の目的は「自身(またはクライアント)の心や体をより良い方向へと向けさせる」ということになります。
では、その催眠を使ってダイエットをするには?
催眠ダイエットの前提
と、その前に、ここで一つ大切なキーワードをご紹介します。
重要なキーワードは冒頭にもお伝えした「意識」という言葉。
私たちの意識には「顕在意識(意識)」と「潜在意識(無意識)」があります。一般的には、「意識とは海に浮かぶ氷山のようなもの」とよく表現されます。
広い海に大きな氷山が浮かんでいるのをイメージしてみてください。水面に出ている氷山の上の部分は「顕在意識(意識)」、逆に水の上からでは見ることができない水面下に大きく広がっている部分が「潜在意識(無意識)」です。
私たちが「意識」できている部分は、この上に出た部分=「顕在意識」ですが、実はその部分は、全体のわずか1~2%と言われています。残りの99%近くは、水面下にあり、自分でも把握できていない無意識の部分ということです。
氷山の海面に出ている部分、顕在意識は、論理的・分析的思考です。「これをやれば自分の特になる」「こういう行動なら怒られない」と、頭で色々と分析し、考えて行動します。
逆に、潜在意識は、感情、感覚、直観的思考です。
私たちの日々の行動や直観、とっさの選択や感情などをはじめ、心臓を動かしたり、呼吸をすることも、この「潜在意識」がコントロールしています。物事を損得などでは判断せず、無批判で受け入れることができると言われています。
さて、すべての前置きがそろいました。
話を「自己催眠ダイエット」に戻しましょう。
自己催眠ダイエットの方法
睡眠に極めて近い状態といわれる「催眠」は、「潜在意識(無意識)」に働きかける方法だとも言われています。催眠状態に入り、潜在意識に働きかけることによって、自分の心地よい方向へ導き、なおかつ、無批判で受け入れることができるのです。
つまり、「ダイエットをしたいけど、飲み会や食事会は断れないし…」「付き合いが悪いと思われたくない」「ストレスがたまると過食になって当たり前!」など、様々な理由づけは、潜在意識の中では、重要視されないということです。
自分の意識の99%は無意識の部分―逆に考えると、それだけ自分の大きな可能性が眠っているということです。
自己催眠によって潜在意識に働きかけ、自分でもまだ知らない無限の可能性のある「無意識」を味方にして、ダイエットに挑戦してみましょう。
この自己催眠ダイエットの方法はたった3つ。
- 催眠状態をつくる
- イメージする
- 日常を意識する
重要なことはたったこれだけですが、意識するという行動によって、私たちの体はしっかりと味方になってくれるものです。それでは、それぞれのやり方をご説明します。