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相手の承認欲求を満たす「本当の聞き上手」になる方法

相手の承認欲求を満たす「本当の聞き上手」になる方法

あなたのまわりに「聞き上手」な人はいますか?私たち人間は基本的に「話好き」です。

人間には「承認欲求」と呼ばれる欲求があります。自分の事を理解してほしい、認めてほしい、わかってほしいー。その強い承認欲求を満たすためには、話をして相手に伝える必要があるのです。

小さな子どもが「聞いて聞いて、私これできた!」と自分のことを話、親から認めてもらいたいと望むように、年齢に関係なく、誰もが相手から認めてもらいたい、という欲求があるのです。

しかし、そこには必ず「聞き役」が必要になります。

「いい聞き役=聞き上手な人」、その存在なしには、私たちの承認欲求は満たされない、といっても過言ではないでしょう。

誰もが持っている「承認欲求」をお互いがうまく解消できればいいのですが、中には人の話しを上手に聞けない人も多いでしょう。

例えばー

  • ついつい自分の話ばかりしてしまって、気が付いたら時間が過ぎている人。
  • 相手が話している話題を奪ってしまい、自分の話に切り替えてしまう話泥棒。
  • 自分が話しているときには、相手に対し「ねぇ、ちゃんと聞いている?」と確認するのに、自分が聞き役になると同じように相手から聞かれてしまう人…。

などなど・・・

では、どうしたら「聞き上手」になれるのでしょうか?人の話を聞けない人の例を参考に「聞き上手」になれる3つのポイントをご紹介しましょう!

 

視覚に訴える

「ねぇ、ちゃんと聞いてる?」というお決まりのセリフですが、この原因は明確です。

当たり前のことですが、話している相手から「聞いている態度」「聞いている反応」が確認できないからです。聞き上手な人は、話を聞きながら、「うんうん」と頷いたり、「へぇ」「わぁ」など感情が伝わるような相づちを打つことが多いのです。

言葉として聞こえなくても、「自分は聞いているよ」という態度がきちんと見えます。

私たち人間は、五感を使って情報を受け取り、その場の状況を認識しますが、目の前で起きている事柄に対して、視覚からの情報は大きいものー。

五感の中で、視覚から得られる情報量は圧倒的に高く、一説では約89%だと言われています。

たとえ「うんうん」と相づちをうっていても、会話をしている相手が、目の前でスマホの画面ばかり見ていたり、どこか他の方向を見ていたら、これは明らかに「話を聞いてもらえていない」と思うでしょう。

視覚からの影響を理解し、会話をしているときの自分の「聞く態度」を振り返ってみましょう

 

ペーシングで相手の呼吸に合わせる

「聞く態度」同様に大切なのは、会話をしている相手とのペース。

これは心理カウンセリングの際に、カウンセラーが大切にする手法のひとつで「ペーシング」と言われているものです。カウンセラーがクライアントとの信頼関係を築くために必要な大切なコミュニケーションスキルのひとつです。

私たちは、自分と似ている相手に対して無意識に親近感を感じます。初対面の相手であっても、出身地が近い、同じ血液型、共通の趣味、年齢が近い、など共通点や類似点を知ると、とたんに距離が縮まるものです。

つまり、この人間心理を踏まえ、姿勢や話し方など相手とのペースを合わせていくことで、相手に安心感を与え、「この人は自分の話をきちんと聞いてくれている」と理解してもらえるのです。

例えば、ゆっくりしたスピードで話す人には、同じようなスピードで合わせたり、声の大きさやリズムなどにも意識を向け、相手に合わせるのです。

また呼吸のスピードなどもうまくペーシングできると、お互いに一体感が生まれ、話し相手は安心して会話をすることができるようになります。

 

自分が心を開けば相手も心を開く?

「自己開示の返報性」という人間心理があります。自分の経験や感情などを相手に伝えることで、相手も同等に自分の経験や感情をオープンにしてくれるというもの。

聞き上手な人は、ただひたすらに相手の話に相づちを打ち、ペーシングをしているだけではありません。タイミングを見て、自分の話もしています。

その話の内容は様々ですが、例えば自分が経験したちょっと辛い体験であったり、失敗談であったり、家族間などのちょっとした悩み事であったり…。

わずかな自己開示をすることで、相手は無意識に「自分も何か教えたい、開示したい」という心理状態になり、少し深い話などをしてくれるのです。

一方的に、質問ばかりして相手のことを聞き出す場合、話をしている側は「聞き上手だ」とは感じません。逆に、「詮索好きな人だ」という印象が付くでしょう。

会話は自分と相手がある程度同等に、お互いの伝えたいことを伝えあえるのが理想的ではないでしょうか?

 

「聞き上手な人」は「聞いている」と思っていない? 

「聞き上手になりたいと思っている人」と「聞き上手な人」の違いは、聞く姿勢やペーシングだけでなく、実は「話を聞く」ということに対しての意識も異なります。

聞き上手になりたい人の多くは、「自分がついつい話をし過ぎてしまうから、きちんと話を聞ける『聞き役』になりたい」と思っている人でしょう。

この場合、基本的に相手よりも自分が話したいタイプの人です。つまり、「話したいけど我慢して、話を聞いてあげよう」と、心のどこかで思っていませんか?

聞き上手な人は、そんな風には思っていません。個人差はあるものの、そもそも「自分の話をするのが苦手」という人や「聞いている方が楽」という性格の違いがある場合もあります。

もしくは「話を聞けば、それは自分の経験となる」と思っている人です。

心理カウンセラーは、その意識が高い人が多いはず。

というのも、様々な経験によってより深く人の心理が理解できたり、クライアントの悩みに寄り添えるようになる貴重なリソースとなるからです。

つまり、話し好きな人が「聞き上手」になりたい場合、必要なことは『話を聞く目的』を明確にすることかもしれません。

「我慢して話を聞く」という意識だと、その会話の時間は苦痛になります。それが積み重なっていくと、「いつも私ばかり我慢して話を聞いてあげている」と、無意味なストレスがたまることも…。

私たちはちょっぴり傲慢な部分があります。一方的に話を聞くことが自分の得になるのか?なんて思ってしまうこともあるでしょう。そうするとその相手との会話も上の空になりがちです。

「会話をすることで相手をより理解できる」「自分の経験や情報が豊かになる」「視野が広がる」など、話を聞くことによって自分にプラスになることが明確になると、自然と相手の話を聞くことが面白くなり、より話を聞きたいと思うでしょう。

好意を持っている相手との会話は、自然に色々な話へ展開できるもの。でも、ちょっと苦手な相手や仕事上のやり取りなどでも、その会話によって得られる自分への「プラス」を明確にすることで、より円滑なやりとりが期待できるでしょう。

 

まとめ

当たり前なことですが、コミュニケーションは相手が存在して初めて成り立ちます。

聞き上手になるために視覚に訴えたり、ペーシングをしたり、自己開示をしたり…とコミュニケーションがうまくできるようになるスキルは他にも色々あるでしょう。

しかし、何よりも大切なことは、その相手と話ができる時間を大切にし、相手が心地よくお互いの時間を楽しめるように、相手を思いやること。

声のトーンを合わせたり、呼吸を合わせることに集中して、話の内容が頭に入ってこないのでは本末転倒です。

自分自身が「私を理解してほしい、より知ってほしい」と相手に求めるように、相手が何を感じているのか、何を伝えたいと思っているのかという相手の想いに寄り添ってみてください。

そのような姿勢で会話を楽しむことができたら、もうその時点であなたは「聞き上手」です。

 



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