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良いサイクルを回せ!「アクション・リサーチ」で問題解決する方法

良いサイクルを回せ!「アクション・リサーチ」で問題解決する方法

宇宙飛行士の若田光一さんは、日本人として初めて、国際宇宙ステーションの司令官を務めました。彼は司令官の仕事を「中間管理職」に例え、ステーションのメンバーと地上スタッフとの板ばさみになった経験を話しています。

そのとき若田さんがしたことは、ステーションのメンバー全員を、地上スタッフとの話し合いに参加させることでした。その過程で地上スタッフが知らなかったこと、問題になっていることが全員に共有され、問題の解決につながったのです。

組織のなかでは、同じような問題が起こることは多いでしょう。若田さんがこのときにしたことは、、実は「アクション・リサーチ」の第1段階と同じなのです。

主にアメリカで発展してきた問題解決法ですが、「日本人のある側面」に合う発想ともいえます。ここではアクション・リサーチの具体的なやり方と、その裏にある「日本人に合うところ」をご紹介します。

 

アクション・リサーチとは

「リサーチ」というと何かを「調査する」ことのようですが、アクション・リサーチは「プロセス」の名前です。問題を解決したいとき、なにかを改善したいときに、「やってみた結果を次の行動につなげる」というプロセスです。

アクション・リサーチでは、ある問題の解決策を実行し、結果を成功か失敗かと見るのではなく、その結果を次のプロセスにフィードバックします。そして全体としてサイクルがつながって状況を改善していく、らせん状のプロセスと考えます。

その中の1つのサイクルを、ここでは3つの段階に分けています。

  1. 計画をたてる
  2. 実行する
  3. 結果を評価する

第3段階でさらに改善できるアイデアが出たら、また1に戻って次のサイクルへとつなげていきます。

ビジネス書などで、似たものを別の名前で見た方もおられるかもしれません。PDCA(Plan-Do-Check-Act)、またはPDS(Plan-Do-See)と呼ばれるものです。

結果を次のプロセスに生かす発想は共通していますが、組織に応用したアクション・リサーチは、問題の解決にグループの全員がかかわるところに特徴や強みがあり、組織・コミュニティ、教育現場、そして学術研究でも応用されています。

では、具体的な進め方を見ていきましょう。

応用によってはもっと多くの段階に分けて紹介されますが、ここでは組織の問題解決を想定して、提唱者のレヴィンが示した3段階でご紹介します。まとめ役は必要ですが、プロセスは基本的に全員が参加する行動(アクション)のつながりです。

 

アクション・リサーチのすすめ方

1. 計画をたてる 

組織のなかで何かがうまくいかないとき、最初は原因がわからないこともあります。この最初の段階は、まだ意識されていない問題と原因を見つけ出したり、「何をどう変えたいか」を把握したりする段階でもあります。以下のようなことが含まれます。

  • データを集め、問題を見つけ出す
  • その問題の原因について仮説を立てる
  • 仮説に基づいてとる行動を計画する

アンケートなどを活用して、客観的データ、メンバーの意見、過去の例などを集めます。そしてメンバー全員で問題と「最終的にどういう状態に持っていくか」の目標を共有します。

そのうえで、「こうすればそれが達成できる」という仮説を立て、これからとる行動と、結果を評価するまでの期間を計画します。いわば「やってみる」計画をたてるのです。

 

2. 実行する 

  • 計画を実行する
  • 出てきた修正点を計画に取り込んでいく

メンバーで計画したとおりに実行します。「こうしたほうがいい」という小さな修正点は、実際にやってみてからわかることも多いものです。

この過程ではそれを取り込み、計画をより目的にかなうものにしていきます。決めたことをただ行うというより、新しく気づいたことの取り込みを含んだ柔軟なプロセスです。大きな計画では、ここでミーティングやワークショップなどをとり入れることもあります。

 

3. 結果を評価する 

2の期間が終わったら結果を客観的に分析し、どう変わったかを評価します。望ましい結果になっていればここで終了です。

もしさらに方針転換や改善が必要であれば、結果をデータとして1のプロセスに戻ります。これでサイクルがつながっていきますが、堂々めぐりとは違います。「うまくいかなかった例」を確認しているので、確実に進歩していけるのです。 

これらの3つはつながったプロセスですから、間に重なった部分もあり、行きつ戻りつという状態も起こります。2の「期間」を計画のなかで決めておくことで、サイクルを回しやすくなるでしょう。

 

じつは日本人向き? 

アクション・リサーチを提唱したクルト・レヴィンは、人の心理現象を「個々の要素の集合ではなく、ひとまとまりの全体」と考える、ゲシュタルト心理学というものを社会心理学に応用しました。

そしてグループ・ダイナミクス(集団力学)という概念を打ち立てました。

集団とその構成メンバーである個人は、たがいに影響しあうというものです。その考え方が、アクション・リサーチには生かされています。

そしてそのプロセスには、日本人が大切にしている「和」をもたらすはたらきもあります。

人は自分の意見や過去の経験を聞かれると、うれしく感じるものです。

このアクション・リサーチの最初の段階で、メンバーの知識や意見を集めて共有することには、メンバーが組織の一員であると感じ、解決のプロセスに積極的にかかわる気持ちを作りやすいという面があります。

まさにグループ・ダイナミクス=集団とメンバーの相互作用を円滑にするのです。

冒頭にお話した若田光一さんがしたことも、まさにこれにあたります。宇宙ステーションのメンバーをひとつにし、ひいては宇宙ステーションと地上スタッフが円滑に影響しあう効果があったのです。

小さな集団であっても、人が集まるといろいろな問題が起こります。そしてこれを解決するときに、多くの日本人は「和を保ちたい」と考えます。

グループ・ダイナミクスが良い方向で作用することは、全体の「和」につながります。ですからアクション・リサーチは日本人に合う考え方でもあり、おおげさな名前で呼ばずとも、自然に実践されていることもあります。

ぜひ参考にしてみてください。

 



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