人と人とが話をするときは、当然言葉を使います。しかし、ちょっと待って欲しい。
言葉と内面の心とは必ずしも一致しません。人は時として、心に思っても無い事を口にすることがあります。
例えば、嫌いな上司を心とは裏腹に褒めてみたり、嫌いな相手に親切にしたり、好きな人に冷たくしたりという事は多くの人が体験しています。
このような事を思い当たる人ほど、相手の「本当の心」を知りたいと願うものです。
読心術とは、相手の仕草や表情から感情や考えていることを読み取る技術のことです。
人はある心理状態のときに、特有な仕草や動作をします。その行動やしぐさから「本当の心」がわかってしまうのです。
今回は、読心術を使って、行動やしぐさから相手の心を読み取る方法についてご紹介していきます。
目の動きで読み取る
相手と話をするとき、目を見て話したりしますが、目の動きは心の動きを雄弁に語ります。例えば、なにかを思い出している時は、普通は左に目線が動きます。
ウソをついているときには通常右に目線が行きます。その理由は、ウソをつくためにはその理屈やつじつまが合う様に左脳で考えようとします。そこで、左脳の有る右に目線が行きます。
目を大きく見開いている時は、あなたに関心を示しているときです。凝視していたり、したまぶたが上がっているときは、あなたの話に興味は無く嫌悪感を抱いている場合があります。
ちなみに、ウソをつくときは、男性は目を逸らし、女性は逆に目を合わせてきます。人と話をしているときに、ウソかホントかを見破るために目の動きをチェックしてみましょう。
体の動きで読み取る
体全体の動きでも、その人の心の中がわかります。人は、ウソをついたり、隠し事があるときは、必要以上に体や手などに落ち着きが無くなる傾向があります。
従って、話をしているときに、相手の体が落ち着かずに動いていれば、ウソをついたり隠し事をしている場合があります。
相手の体が前のめりになる場合が有ります。この場合は、2つの事が考えられます。相手があなたの話に興味や関心を持っている場合が一つです。
もう一つは、帰宅時間を気にして早く帰りたいと思っている場合です。どちらに該当するかは、他の身体のうごきを見て判断します。
話相手が肩をすくめる姿勢を取ることがあります。それは、あなたの話に疑問を持っているか、否定しているかです。また、背を丸める姿勢を取ったときは、不安や困惑などを感じて防御態勢をとっています。
話のテンポで読み取る
人と人とが話をしているときは、テンポというものが有ります。お互いが良い調子のときは、テンポが良いですし、そろそろ飽いたとか、面倒臭くなってきたりしたら相手の返事が遅くなったりします。
こんなときに、無神経に喋り続けるとしたら、空気を読めない人と思われてしまいます。会話のテンポを意識してみましょう。
手の動きで読み取る
相手が手のひらを相手に見せたり、手を広げてテーブルの上に乗せたりすることがあります。
手のひらを相手に見せるという動作は、心理的にリラックスしている、すなわち心をオープンにしてあなたの話を良く聞いているということです。
それとは逆に、手を握り締めて拳にしていたり、テーブルの下に手を隠している場合は、相手があなたの話を受け入れていないか、心を開いていない場合がほとんどです。
コーヒーカップを置く位置で読み取る
テーブルを挟んで相手と会話しているとき、テーブルの間にコーヒーカップや本などを真ん中に置いたりといった、目の前に物を置くという動作は、あなたを否定的に思っています。
すなわち、敵対視している、不快に思っている、聞き入れない態度を示している可能性が高いのです。そのため、別の話題にしたり、その場で話を辞めたりすることが賢明です。
話を聞くときの動きで読み取る
こちらが話をしているとき、相手がどのような動作をしているかで相手の心を読み取ることが出来ます。
喫茶店で相手と話をしている時などに、相手が話を聞きながら飲み物のストローを絶えずいじっていたり、携帯電話を見ていたり、あちこちよそ見をしている場合は、話に飽きた状態です。
相手は「そろそろ帰りたい」と思ったら、携帯電話や腕時計の時間をチェックしたりします。そういうサインは見逃さずに話す内容や行動を変えることが賢明です。
話すときの姿勢で読み取る
相手が前のめりになって話を聞いている場合は、あなたの話に興味が有り、聞き入れている場合がほとんどなので、話を続けることを勧めます。
相手が腕組みをしたり、背中を椅子につけて反りながら話を聞いている場合があります。腕組みは、防御の姿勢です。警戒心があり、心を開いてないという状態です。
ほとんどの場合、話を聞きいれていない、敵対視している、警戒している状態です。相手がこちらの話を聞いているか?の判断に役立ちます。