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【ストレスの心理学】カタルシス効果で不満や怒りを浄化させる方法

【ストレスの心理学】カタルシス効果で不満や怒りを浄化させる方法

悲しい映画を見て思い切り涙を流した後、なぜか心が晴れたような、憑き物が落ちたような気分を感じたことはありませんか?

あるいは、小説でもテレビドラマでも、自分と似た境遇の主人公に感情移入しているうちに、何か言葉にできないけれども誰かに伝えたかった自分の気持ちを代弁されたような気がして、気分がスッキリしたといった経験はありませんか?

こうした経験は「カタルシス」と呼ばれ、2300年以上昔の古代ギリシアの時代からすでに、すさんだ人の心を浄化する大切な機能として注目されていました。その効果の高さから、現代では心理学の分野で積極的に活用されています。

そこで今回は、ストレス社会と言われて久しい現代社会を生き抜くための、カタルシスの概要と賢い使い方をご紹介します。

 

表現の中のカタルシス

今から2300年以上前、古代ギリシアで演劇に通じた哲学者として知られたアリストテレスが、悲劇の効用には「自分の抱えている苦しみや悲しみ、あるいは言葉にならないモヤモヤとした気持ちを、悲劇を通して代弁してもらうことで、自分の中から吐き出すこと」、すなわち「カタルシス」があることを発見しました。

カタルシスとは、ギリシア語で「浄化」を意味します。

人は普段、苦しいから、つらいからといって、抱えている負の感情をすべて吐き出してしまうことはできません。しかし演劇などの創作物の中でなら、苦しみや悲しみ、怒りや憎しみを表現しても、誰かを傷つける心配は少なく、そればかりか人間の本質をよくとらえている作品として、高い評価を受けることもあります。

誰もが持っているけれど、そう簡単に外部に放出してしまうことのできない負の感情を、表現活動を通して共有し、発散する。これが悲劇の効用であり存在意義であると、アリストテレスは考えていました。

 

心理学の中のカタルシス

近代に入り、カタルシスの効果を心理学の世界に持ち込んで成功を収めたのがフロイトです。

無意識の発見で有名な精神分析学者フロイトは、人間が、抱えているすべての感情を適切に言語化できるとは考えていませんでした。

そればかりか、言葉にできない感情や、言葉にならない思い、あるいは自分にそのような感情があると気づいてすらいないような、抑圧されて無意識に沈んだ願望があってあたりまえだと考えていました。

このような考えから、人は言葉にならないもどかしさや、あまりにも過度な抑圧が蓄積すると、神経症やストレス関連障害を発症すると推測、どうにかしてこれらを表現させ、発散させれば、症状は次第に消えていくと考えました。

このために編み出されたのが、自由連想法やお話療法などの、患者に話したいことを話してもらう治療法で、フロイトの友人で同じく神経症の治療に当たった医師ブロイアーは、これをカタルシス療法と呼んでいました。

 

カタルシスのメカニズム

カタルシスの効果は、普段口にできない様々な思いを表現を通して発散することで、心の苦しみが軽くなることです。しかしなぜ、表現を通して発散することで、心が軽くなるのでしょうか。

カタルシスが生じる行動はすべて、「代償行為」と呼ばれます。

代償行為とは、その行動を実行に移すことは何らかの事情でできないので、それとよく似た、あるいはそれと関連のある行動を行うことで、とりあえずある程度の欲求を満たすことを指します。

恋人と会いたいけれど、相手が忙しいのもわかっているので電話で我慢することや、クリスマスまでには恋人を作ってデートをしたかったけれど、実際にはできなかったので女子会を開いて寂しさを紛らわせることなどがこれにあたります。

映画の登場人物に共感して涙を流すことも、舞台に立って苦しみに溺れる誰かの役を演じることも、診察室でカウンセラーに苦しい思いを語ることも、いずれも苦しかった過去に戻って苦しい思いをさせた何かと対決することはできないけれど、苦しかった過去の自分を誰かに重ね合わせて結末を見守ったり、苦しかった過去の気持ちを呼び戻してカウンセラーにぶつけたりすることで、過去に満たされることのなかった自分の気持ちを満たしている、すなわち代償行為と考えられます。

代償行為によって過去の悲しみの行き先を見つけることを、カタルシスと呼んでいるのです。

 

カタルシスの活用法① 創作物に触れる

それでは実際に、カタルシスの使い方を考えてみましょう。

嫌なことがあった時、イライラを癒すもっとも手軽な方法は創作物に触れることです。

2013年に大ヒットを記録したテレビドラマの『半沢直樹』は、言いたくても言えないことの多すぎる日本のサラリーマンの気持ちを痛快に代弁し、広い意味でのカタルシスを全国的に呼び起こしました。

道ならぬ恋でありながら途方もない純愛を貫いた『失楽園』の世界観も、日常の中で愛の価値に悩む多くの人々にカタルシスをもたらしました。ヒロインが次から次へといじめなどの憂き目に遭う昼下がりのメロドラマや韓国ドラマも、お茶の間にカタルシスをもたらし続けています。

しかし、最初からカタルシスを得る目的で作品を探すと、なかなか狙い通りの作品に出会うことはできません。このようなときは、あらすじや舞台設定などが自分と共通する作品を探すより、自分が直面している問題をテーマとして扱った作品を探すと、効率よく自分に適した作品が見つかるでしょう。

たとえば映画『アルマゲドン』は、石油会社の社長が宇宙に出て、地球に落下する小惑星を破壊するというあらすじですが、描かれているテーマは逃れられない責任や仲間との絆、親子愛で、多くの人がこのテーマの部分に共感を寄せました。

 

カタルシスの活用法② 愚痴や悩みを吐き出してみる

目の前にいるのがカウンセラーでなくても、自分の気持ちや考えを話すことでカタルシスを得ることはできます。気心の知れた仲間や家族に苦しい気持ちを相談すると楽になることがありますが、これも一種のカタルシスです。

ただし、診察室では多くの場合、訓練を受けたカウンセラーが、クライアントをあまり否定することなく話を聞いてくれるケースが主流ですが、家族や友人、先輩や上司の場合、叱咤激励、場合によっては批判が優先され、あまり穏やかに気持ちを聞いてもらうことができない場合もあります。

また、人の少ない職場や独り暮らしなどで、そもそも人との接点の少ない場合もあるでしょう。

このような場合には、苦しかった出来事やそのときの気持ちをノートに書きだしてみると効果的です。

また、話を聞いてもらう相手は家族や職場の同僚でも構いませんが、自分の生活とはあまり接点のない第三者であれば、状況を詳しく知らないだけに、批判的なコメントをしづらくなります。

抑圧された気持ちを正直に表現することが大切ですので、どうしても批判されるばかりで自分の気持ちを素直に話せないという時には、今いる人だけに目を向けず、第三者を探しに行くというのも賢い手です。

 

カタルシスの活用法③ 創作活動をしてみる

愚痴や不満を書き出すことの発展形として、自らの苦境をバネあるいはネタに、創作活動に打ち込んでみることもカタルシスを得るのには有効です。

いきなり創作活動は敷居が高いという場合には、感情移入の出来る音楽を流しながら、自分の状況をドラマ仕立てで振り返ってみるのも効果的です。

自分の言いたくても言えない気持ちを表現できることが重要ですので、替え歌でも何でも、心が晴れるなら問題ありません。

 

まとめ

いかがでしたか?

鬱積した苦痛や怒りをそのまま出してしまう危ない事態を避けるためにも、カタルシスを使った定期的な自己メンテナンスを、ぜひ実践してみてくださいね。

 



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